オイラーの公式 例題

$Q1$

次の値を計算しなさい。ただし, $i$ は虚数単位とする。

(1) $e^{i\pi}$

(2) $e^{\frac{i\pi}{2}}$

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(1) $-1$

(2) $i$

オイラーの公式

$e^{ix} = \cos x + i\sin x$

を使って計算しましょう。

(1)
オイラーの公式に代入すると

$e^{i\pi} = \cos \pi + i \sin \pi = -1 + 0 = -1$

(2)

$e^{\frac{i\pi}{2}} = \cos \dfrac{\pi}{2} + i\sin \dfrac{\pi}{2} = i$

$Q2$

次の値を計算しなさい。ただし, $i$ は虚数単位とする。

(1) $\left( \cos \dfrac{\pi}{4} + i\sin \dfrac{\pi}{4} \right)^6$

(2) $(1+i)^7$

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(1) $-i$

(2) $8-8i$

ド・モアブルの定理

$(\cos x + i\sin x)^n = \cos nx + i\sin nx$

を使って計算しましょう。

(1)
ド・モアブルの公式より

$\left( \cos \dfrac{\pi}{4} + i\sin \dfrac{\pi}{4} \right)^6 = \cos \dfrac{6}{4}\pi + i\sin \dfrac{6}{4}\pi = i\sin \dfrac{3}{2}\pi =-i$

(2)

$1+i = \sqrt{2}\left( \dfrac{1}{\sqrt{2}} + \dfrac{i}{\sqrt{2}} \right) = \sqrt{2}\left( \cos \dfrac{\pi}{4} + i\sin \dfrac{\pi}{4}\right)$

であるから

$\begin{eqnarray*}(1+i)^7 & = & \left( \sqrt{2}\left( \cos \dfrac{\pi}{4} + i\sin \dfrac{\pi}{4}\right) \right)^7\\[1em] & = & \left( \sqrt{2}\right)^7 \left( \cos \dfrac{7}{4}\pi + i\sin \dfrac{7}{4}\pi \right)\\[1em] & = & 8\sqrt{2}\left( \dfrac{1}{\sqrt{2}} -\dfrac{i}{\sqrt{2}}\right) = 8-8i \end{eqnarray*}$

$Q3$

オイラーの公式を用いて次の等式が成り立つことを証明しなさい。ただし, $i$ は虚数単位とする。

(1) $e^{ix}e^{iy} = e^{i(x+y)}$

(2) $\dfrac{1}{e^{ix}} = e^{-ix}$

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(1)
オイラーの公式から

$\begin{eqnarray*} e^{ix}e^{iy} & = & (\cos x + i\sin x)(\cos y + i\sin y)\\[1em] & = & (\cos x \cos y – \sin x \sin y) + i(\cos x \sin y + \sin x \cos y)\\[1em] & = & \cos (x+y) + i\sin(x+y) = e^{i(x+y)} \end{eqnarray*}$

よって $e^{ix}e^{iy} = e^{i(x+y)}$ が成り立つ。

(2)
オイラーの公式から

$\begin{eqnarray*} \dfrac{1}{e^{ix}} & = & \dfrac{1}{\cos x + i\sin x}\\[1em] & = & \dfrac{\cos x -i\sin x}{(\cos x + i\sin x)(\cos x -i\sin x)}\\[1em] & = & \dfrac{\cos x -i\sin x}{\cos^2 x + \sin^2 x}\\[1em] & = & \cos x -i \sin x = \cos (-x) + i\sin (-x) = e^{i(-x)} = e^{-ix} \end{eqnarray*}$

よって $\dfrac{1}{e^{ix}} = e^{-ix}$ が成り立つ。

この例題から通常の指数法則が成り立つことがわかり, ド・モアブルの定理

$(\cos x + i\sin x)^n = \cos nx + i\sin nx$

が任意の整数 $n$ で成り立つことが示せます。

また, 上の証明で出てきた

$\dfrac{1}{e^{ix}} = e^{-ix} = \cos x -i\sin x$

もよく用いられるので, 慣れておくようにしましょう。

$Q4$

$z + \dfrac{1}{z} = 1$ を満たす複素数 $z$ を求めなさい。また, この時 $z^{10} + \dfrac{1}{z^{10}}$ を計算しなさい。

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$z = \dfrac{1 \pm \sqrt{3}i}{2}$

$z^{10} + \dfrac{1}{z^{10}} = -1$

$z\not=0$ より両辺に $z$ をかけて整理すると

$z^2 -z + 1 =0$

解の公式から

$z = \dfrac{1 \pm \sqrt{-3}}{2} = \dfrac{1 \pm \sqrt{3}i}{2}$

となります。またこの時

$z = \dfrac{1}{2} \pm \dfrac{\sqrt{3}}{2}i = \cos \dfrac{\pi}{3} \pm i\sin \dfrac{\pi}{3}$

であるから, ド・モアブルの定理から

$\begin{eqnarray*}z^{10} + \dfrac{1}{z^{10}} & = & \left( \cos \dfrac{10}{3}\pi \pm i\sin \dfrac{10}{3}\pi \right) + \left( \cos \left( -\dfrac{10}{3}\pi\right) \pm i\sin \left(-\dfrac{10}{3}\pi\right) \right)\\[1em] & = & \left( \cos \dfrac{10}{3}\pi \pm i\sin \dfrac{10}{3}\pi \right) + \left( \cos \dfrac{10}{3}\pi \mp i\sin \dfrac{10}{3}\pi \right)\\[1em] & = & 2\cos \dfrac{10}{3}\pi = 2\cos \dfrac{4}{3}\pi = -1 \end{eqnarray*}$